学芸員資格の正式名称と履歴書の書き方|証明書の取り寄せ方

履歴書と証明書の用紙が置かれた資料室の机に「学芸員資格の証明」の文字

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「学芸員資格の証明書って、どこにあるんだろう」と、履歴書を書く段になって困っている方も多いですよね。

結論から言うと、大学で学芸員資格を取った場合、文部科学省から資格の証明書は発行されていません。卒業証明書と、博物館に関する科目の単位修得証明書の2つで資格を証明します。

この記事では、正式名称と履歴書の書き方、証明書の取り寄せ方を状況別にお話ししますね。

目次

学芸員資格の証明書は発行されない?まずは結論から

先に結論

大学・短大で博物館に関する科目の単位をすべて取った人に、文部科学省は資格証明書を出していません。資格を示す時は、卒業証明書と単位修得証明書を出身大学で発行してもらいます。

『卒業したのに、資格の証明書が届かない』と不安になりますよね。

実は、これは手続き漏れではありません。学芸員資格証明書の交付は、昭和42年の社会教育局長通知で取り止めになっているんです。

文化庁は、資格を明らかにするには卒業証明書と単位修得証明書を「任命権者」に出すよう案内しています。任命権者とは、かみくだくと採用を決める側のことで、教育委員会など博物館を管理する機関を指します。

資格の取り方で、証明の書類が変わる

資格を得た方法資格を証明する書類どこで発行してもらう?
大学で単位を修得卒業証明書と単位修得証明書出身大学
複数の大学で分けて修得各大学の単位修得証明書と卒業証明書それぞれの大学
試験認定に合格合格証書、申請で合格証明書文化庁
審査認定に合格合格証書、申請で合格証明書文化庁

複数の学部や大学で分けて単位を取った場合でも、省令の科目をすべてカバーしていれば資格を示せます。

学芸員資格の取り方ごとに証明に使う書類をまとめた図解

学芸員資格の正式名称は?履歴書での名称

先に結論

博物館法では、見出しが「学芸員の資格」、条文では「学芸員となる資格」と書かれています。履歴書では「学芸員資格 取得」と書けば通じますが、博物館の学芸員資格だと伝わるように「博物館法に基づく」と添える書き方もあります。

『正式名称を書かないと失礼かな』と気になりますよね。

学芸員資格の名称は、免許証のような決まった「正式名称」が書類で渡されるものではありません。博物館法第5条の書き方に合わせておけば安心です。

履歴書の資格欄で使える書き方

書き方向いている場面
学芸員資格 取得一般的な書き方。博物館の採用でも企業でも通じる
博物館法に基づく学芸員資格 取得博物館の学芸員資格だと、はっきり示したい時
博物館学芸員資格 取得博物館の学芸員の資格だと、短く分かりやすく示したい時

どれを使っても間違いではありません。大事なのは、一つの履歴書の中で書き方をそろえることです。

学芸員補の場合

短期大学士の学位と博物館に関する科目の単位で資格を得た場合は、学芸員補の資格です。この場合は「学芸員補の資格 取得」と書き分けておきましょう。

英文の履歴書ではどう書く?

外資系の企業や海外の機関に応募する時は、英文の履歴書が必要になることもありますよね。

博物館法の政府による英訳では、学芸員は「curator」、第5条の見出しは「Qualifications of a Curator」と訳されています。英文では、この表現を使い、日本の博物館法に基づく資格だと一言添えると伝わりやすいです。

資格の位置づけそのものは学芸員は国家資格?で紹介しています。

学芸員資格の履歴書の書き方|取得日はいつ?

先に結論

大学で取った学芸員資格は、資格の要件(学士の学位と科目の単位)がそろった時、つまり卒業した年月を取得日にするのが分かりやすい書き方です。卒業後に足りない単位を取った場合は、最後の単位を取った時期にします。

学芸員資格の取得日は、証明書が無いぶん迷いやすいところですよね。

博物館法第5条は、学芸員になる資格の要件を「学士の学位があること」と「大学で博物館に関する科目の単位を修得したこと」としています。両方がそろった時点が、資格を得た時点と考えるのが自然です。

状況別の取得日の考え方

状況履歴書に書く年月の考え方
在学中にすべての単位を取って卒業卒業した年月
卒業後に科目等履修などで残りの単位を取った最後の単位を取った年月(単位修得証明書で確認)
試験認定・審査認定に合格した合格証書に書かれた年月

例えば、在学中に博物館実習以外を取り、卒業後に別の大学で実習を取った場合は、実習の単位を取った時期が取得日になります。

資格欄の記入例

履歴書の資格欄は、取得した年月の順に書きます。

  • 令和○年3月 学芸員資格 取得
  • 令和○年3月 博物館法に基づく学芸員資格 取得

年号は、履歴書全体で和暦か西暦かをそろえておきましょう。

よくある失敗

大学の授業で単位を取っただけで、卒業前に「取得」と書いてしまうケースです。学士の学位がそろうまでは、資格の要件を満たしていません。在学中は次の章の「取得見込み」の書き方を使いましょう。

取得見込み・科目が一部だけの時の書き方

先に結論

卒業までに単位をそろえる予定なら「取得見込み」と書けます。科目が一部しか取れていない時は「取得」とは書かず、履修中であることを自己PR欄などで伝えるのが安全です。

『就活の時点では、まだ資格は取れていない』という大学生も多いですよね。

学芸員の採用試験でも、取得見込みで受けられる募集があります。例えば埼玉県の学芸員採用選考では、受験資格に「学芸員資格を取得することが見込まれる人」が含まれていました。

ただし、同じ案内には「採用時までに資格が取得できない場合は採用されません」とも書かれています。見込みで受ける時は、卒業までの単位の計画をていねいに確かめておきたいですね。

状況別の書き方の例

今の状況資格欄補足の伝え方
すべて修得し卒業済み学芸員資格 取得特になし
卒業までに修得予定学芸員資格 取得見込み面接で残りの科目と時期を説明できるようにする
科目が一部だけ(予定なし)書かない自己PR欄に「博物館に関する科目を履修」と書く
卒業後に不足分を履修中学芸員資格 取得見込み(時期を添える)履修中の大学と科目を説明できるようにする
取得済み・取得見込み・科目が一部だけの状況別に履歴書の資格欄の書き方をまとめた図解

学芸員以外の仕事への就活でも、書き方は同じです。課程で学んだことを就活でどう活かすかは学芸員資格を活かせる仕事で紹介しています。

履歴書を出す前のチェック
  • 卒業と全科目の単位がそろっているかを確かめる
  • 取得日を卒業年月か最後の単位の年月にそろえる
  • 学芸員と学芸員補を書き分ける
  • 取得見込みの場合は、残りの科目と時期を説明できるようにする

学芸員資格の証明書の取り寄せ方と再発行

先に結論

大学ルートの場合は、出身大学に卒業証明書と単位修得証明書を申し込みます。資格認定の合格者は、合格証書の再交付や合格証明書の交付を文化庁に申請できます。

採用試験で「学芸員の資格を有する旨を示す書類」を求められることもありますよね。九州国立博物館のアソシエイトフェローの募集でも、提出書類にこの書類が挙がっていました。

大学で単位を取った人の取り寄せ方

単位修得証明書の取り寄せ方
  1. 出身大学の証明書発行の窓口やサイトを確かめる
  2. 卒業証明書と、博物館に関する科目の単位修得証明書を申し込む
  3. 複数の大学で単位を取った人は、それぞれの大学に申し込む
  4. 届いた証明書で、9科目19単位がそろっているかを確かめる

大学によっては、「学芸員になるための単位修得証明書」のような名前の証明書を用意しているところもあります。名前は大学ごとに違うので、申し込む時に「学芸員資格の単位の証明に使う」と伝えると話が早いですよ。

学芸員資格証明書の再発行はできる?

『昔もらった証明書をなくしてしまった』という方もいますよね。

大学ルートでは、もともと国の証明書がありません。なくしたのが大学の単位修得証明書なら、出身大学でもう一度発行してもらえば大丈夫です。

資格認定の合格者は、文化庁の参事官(文化拠点担当)付博物館振興室に、合格証書の再交付や合格証明書の交付を申請できます。手数料と返信用封筒が必要です。なお、筆記試験合格証書は原則として再発行されません。

採用試験で求められた時の出し方

証明書は、募集要項で求められた時に出すのが基本です。履歴書と一緒に、最初から全部そろえて送る必要はありません。

例えば、面接でこんなやりとりになることもあります。

「学芸員資格は、どの書類で確認できますか?」

「卒業証明書と、大学の博物館に関する科目の単位修得証明書をお出しできます」

こう答えられるように、発行にかかる日数を大学のサイトで確かめておくと安心ですね。証明書は発行まで日数がかかることもあるので、締め切りから逆算して申し込んでおきましょう。

採用試験の書類の集め方は学芸員の求人・募集の探し方もあわせてどうぞ。

学芸員資格の証明書についての知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「証明書が行方不明」「卒業後に何か手続きが要る?」「証明書の名前が資格名と違う」という相談がよく読まれています。

ここでは、学芸員資格の証明書について読まれている相談を要約して答えていきます。

「学生時代に取った学芸員資格の証明書が行方不明です」

とても多く読まれている相談です。

大学ルートでは、国から資格の証明書は出ていません。手元に残っているとすれば、大学が出した単位修得証明書などです。出身大学に申し込めば、もう一度発行してもらえます。

「単位をすべて取って卒業しました。この後、何か手続きは必要?」

資格を得るための申請が要るのか、という相談です。

大学ルートでは、国に申請する手続きはありません。卒業して単位がそろった時点で、資格の要件を満たしています。必要になった時に、大学で証明書を発行してもらえばいいんです。

「証明書が『学芸員になるための単位修得証明書』になっています」

資格名ではなく単位の証明書なので、これで大丈夫か不安、という相談です。

文化庁が案内しているのは、まさに卒業証明書と単位修得証明書の組み合わせです。単位の証明書で問題ありません。

「卒業時に1科目だけ足りませんでした」

1科目だけ単位が取れていない、という相談です。

この状態では資格の要件を満たしていません。卒業後に科目等履修などで残りの科目を取れば、資格を得られます。足りない科目を受け入れている大学を探してみてください。

ただ、博物館実習だけを受け入れる大学は限られていて、大学によっては残りの科目だけを取ることができない場合もあります。卒業後に取るルートの違いは学芸員資格の取り方で紹介しているので、先に全体を見ておくと選びやすいですよ。

学芸員課程の残りを取る大学を探す時も、まずは課程のある大学の一覧から当たるのが近道です。資料で受け入れ条件を比べてみましょう。

大学選び

学芸員課程のある大学を探して、資料で比べてみる

学芸員資格は、文部科学省令で定める博物館に関する科目を大学で修得して得るのが基本です。通信制で学べる大学もあります。まずは文化庁が公開している学芸員養成課程の開講大学一覧で候補を探し、気になる大学の資料を取り寄せて、実習の扱いや費用、学べる期間を見比べてみましょう。

資格取得学芸員養成課程の開講大学一覧を見る

(文化庁の公式サイトに移動します。最新の課程・募集内容は各大学の公式サイトで確認してください)

よくある質問

学芸員資格の正式名称は何ですか?

博物館法では見出しが「学芸員の資格」、条文では「学芸員となる資格」と書かれています。履歴書では「学芸員資格 取得」と書けば通じます。

博物館学芸員資格を履歴書に書く時の書き方は?

資格欄に「学芸員資格 取得」または「博物館法に基づく学芸員資格 取得」と、取得した年月とともに書きます。

学芸員資格の取得日はいつにすればいいですか?

在学中に単位をそろえた場合は卒業した年月、卒業後に残りの単位を取った場合は最後の単位を取った年月にするのが分かりやすいです。

学芸員資格の証明として、成績証明書でも大丈夫ですか?

文化庁が案内しているのは卒業証明書と単位修得証明書です。成績証明書で足りるかは提出先によって違うので、募集要項や採用の担当に確かめましょう。

学芸員資格証明書の再発行はできますか?

大学ルートでは国の証明書は出ていないので、出身大学で単位修得証明書を再度発行してもらいます。資格認定の合格証書は文化庁に再交付を申請できます。

まとめ

この記事の要点
  • 大学ルートでは、文部科学省から学芸員資格の証明書は発行されない
  • 資格は卒業証明書と単位修得証明書で示す
  • 履歴書は「学芸員資格 取得」でよく、取得日は卒業年月が基本
  • 在学中は「取得見込み」、科目が一部だけなら資格欄には書かない
  • 証明書をなくしたら出身大学に再発行を申し込む
学芸員ガイド

学芸員ガイド 編集部

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